寿司屋

一人で寿司屋に入った。一人飯は常だけど寿司屋(まして回らない類の寿司屋)なんて一人ではまず行かないのになぜか足が向いた。引き戸を開けると入口脇のレジに濃い化粧のやや年配のおばさんがいて煙草をふかしていた。食べ物屋の人が煙草を吸っているのを見ると、途端に食事前の高揚した気分が萎む。しかし今さら出るに出られず「いらっしゃい」と促されるままに奥に進んだ。客はいないようだ。右手にカウンター。左手に視線を送ると、斜めに置かれた木製の長テーブルの脇にござが敷かれ白装束の年配の方の遺体が安置されていた。枕元には線香が焚かれている。慌てて入口に戻り、おばさんに「大変申し訳ありませんでした」と告げて去ろうとすると、おばさん、にやりと笑い「いいじゃないですか」と私の腕を掴んだ。入口への通路は阻まれ、いつの間にかおばさんと同年配に見えるおじさんも隣にいた。「寿司を食べたいならいい店紹介しますよ」と二人、私の腕を掴みながら。 そこで目が覚めたわけですが誰か解析してください。